徒然と書いていこう

2010年10月18日

東洋医学の話。@口唇ヘルペスや口内炎

東洋医学というと難しいイメージがあるとは思いますが、身近な自然からヒントを得ることはたびたびあります。出来るだけわかりやすくたとえて説明していきます。


第一回は口唇ヘルペスや口内炎。口の中、くちびる周囲の炎症性の吹き出物のことを東洋医学的に考察していきます。
口唇ヘルペスなどは「風邪の華」「熱の華」とよばれているようです。免疫力が落ちた時や風邪を引いた前後にできるようなイメージがあるかと思います。

まず、病態の観察からしていきましょう。

赤い
水泡がある
痛みがある
口の中、くちびる、口腔内の上部、下部
朝起きていたら突然発生する

次に、発生しやすい背景なんですが

熱い物を食べた
辛いものを食べた
お酒を飲みすぎた
食べ過ぎた
睡眠不足
イライラすることがあった(もしくは続いた)
鬱屈する感情があった
風邪を引いた
虫歯がある

といったところでしょうか。

さて、物事が発生するには必ずといっていいほど原因があります。そして結果が生じるわけです。これを結び付けていって当てはめていくと治療や予防の方向性が見えてきます。


発生しやすい背景に特徴的なのは、口腔内が原因というのは少ない。ということ。虫歯があっても必ずしも絶えず口内炎やヘルペスが生じるわけではありません。

多い原因としては

「消化器系の負担と熱の発生が形として現れる」

ということになります。

口というのは肛門までつながる一つのホースの入り口。そして一番上の場所に位置します。口から入れて下から出るという自然の流れが常にあるわけです。

そこで消化器系の不調がなぜ影響するのか?ということ。

消化器系に負担がかかる状態は一番わかりやすいのが食べすぎ。もしくはよく噛んでいないとか。

負担がかかるとその臓器には力が必要になります。一杯働きます。働こうとします。すると活動性が高いところは熱が発生します。そこで働きがいいとそのまま下に降りていくのですが、腸の活動が弱っていたり停滞(便秘など)していると熱が鬱積します。

熱というものは上に登る性質があります。逆に冷たい空気のように冷えは下に降ります。

消化器官の中を上に上に登ってくるとき、出口としてくちびるや口腔内といった場所に出所を見つけます。そうした場所が口唇ヘルペスや口内炎といった熱の華といった「具体的なカタチ」となるわけです。

では、もう一つの風邪熱や免疫力が弱った時、疲れた時に出るものを説明していきます。

風邪と言うのは「風(ふう)邪(じゃ)」とも読めます。東洋医学での概念に「外から来る外敵」が六つあって、六淫の邪気といいます。

それぞれ

「風(ふう)・寒・暑・湿・燥・火」

となるわけですが、自然界に存在する度が過ぎると体に悪い影響を与えるものとされています。

風邪は、その中でも「風」「寒」の影響が最も強く現れたものです。

「風」の性質として「急」に発生し、上に登りかつ人体をめぐりやすいという性質があります。また、体の上部を侵しやすいというものがあります。ですから体の上部の症状である頭痛や咳が出るといったことが「風」の影響であるなと見立てるわけですが、口内炎の発生が突然であるということ、そして上昇するということから大腸の熱とか胃の熱が風に吹かれて昇ってくるということが考えられます。

また、もう一つの「寒」邪ですが、大体においてからだが冷えた状態、冷やされた状態をいいます。冬の寒さや意外なところで夏のクーラーやカキ氷、冷飲料などです。運動不足から来る冷え性も寒邪がいつも体に停滞しているといっても過言はありません。

沸かしたてのお風呂を想像していただけるといいのですが、冷たい水は下にたまり熱い水は上に登ります。体はほとんどが水分ですので仮に冷やされるとしたら、内臓でも下のほうにあるもの、つまり大腸や膀胱が冷やされやすいと想像できます。

冷やされた空気や水が下に降りてくるのでそこに本来あったはずの熱が相対的に上に押し上げられると出口を求めて口や口腔内に熱の華が出てきます。このような仕組みが風邪を引いたり体が弱ったり疲れて体内の熱量が減って冷えが生じたときに出てくる口内炎や口唇ヘルペスというところです。


最後にストレスによる発生になりますが、東洋医学では人間には7つの感情があるとされています。

それぞれ

「喜び・怒り・憂い・思いつめる・驚き・悲しみ・怖がる」

というのですが、このうち怒りを筆頭にして度が過ぎた感情は「化火」といって体内で「火に化ける」、すなわち熱に変わります。火というものですから相当なものでやはり性質としては上昇します。その際内蔵を傷めると他の病気になりますが、この場合は一気に上に登って口内炎等を発生させるということになります。

以上が大体ですが発生のメカニズムとなります。


出る場所について。

口腔内の上部・上唇・・・胃の経絡というツボの流れが通っています。胃の失調を調べるといいですね。
口腔内の下部・下唇・・・こちらは大腸

が先ほどの邪気や内部で発生した熱でダメージを受けたとみなして治療をします。

ただ、その他の臓器の病変でも付随的に現れる場合があるのでそういう場合はそちらを優先します。

養生について。

精神おだやかに冷たいものは控えめに。辛いものや味の強いもの、濃いもの、お酒等、刺激物はほどほどに。

なってしまったら、常温の冷たくない水を飲むくらいでお昼から次の日の朝まで半日もしくは丸一日絶食をして胃や腸を休めましょう。回復期も消化に良い食べ物をよくかんで食べてください。熱すぎるもの、冷たいものは御法度です。(沁みて食べれないでしょうけれど)また、体力が落ちている時でもよほど痩せている人でない限り1日程度絶食をしてよく寝て休んでください。お腹がすいてからだが元気を感じるようになったら早く回復します。


治療は胃腸を整えることをして、症状がひどい場合は熱を出すつぼを少し刺激して体内にこもった熱を取ります。その熱が勢いのある熱か、それとも相対的に発生した熱かによって治療の内容が異なってきます。背景をよく聞いてからだの状態をよく観察してから治療をしていきます。


第一回目、こんなもんでよいですかね。治療を詳しく書こうと思うとツボやら更なる専門用語のオンパレードになってしまいますのでさらりと書かせていただきました。
posted by あけぼの at 20:07| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
過去記事にコメント失礼いたします。

まさに下唇の口唇ヘルペス、続いて舌に口内炎ができて、悶絶しています。
思えば、ここのところお腹を壊し気味でした。
記事の通り、腸に負担がかかりすぎているのだと思います。

そういえば気分転換とか惰性でものを食べていたような気がしました。プチ断食してみます。

またブログにお邪魔しますね!
Posted by cocue-cocue at 2014年03月16日 21:42
cocue-cocueさん

はじめまして!コメントありがとうございます。

そうですね、プチ断食はかなり効果がありますよ。

記事がご参考になったみたいでうれしいです。

更新をすっかり忘れたブログですが、またお越しください^^
Posted by やすろー at 2014年03月18日 22:06
はじめまして。

上下唇に口唇ヘルペス。さすがに痛みがWだときついですね。

年に3、4回上ヘルペスにお世話になりますが、上下一度は今回が初めてです。尿検査でPHが8。
ビクロックスと補中益気湯を処方していただきました。

食欲だけはあり、食べてしまいます。ふと、断食?してみると
悪いものは外へ出ると聞いたことがあり、検索したらここに
たどり着きました。

プチ断食してみます。

Posted by ともひこ at 2014年10月13日 19:39
ともひこ様

うっけり放置していましてお返事遅くなりました。補中益気湯は上のヘルペスに効くと思います。中は中焦、つまり胃と脾に効果が出ます。ただ、食事が多すぎると帰って逆効果になると思います。空腹でいること、味の強いものを避けることです。
下の口内炎は便が出ればそのうち引いてくるでしょう。
後はストレス性のものでしたらゆっくりと休むことです。体の中の熱がこもっていますので寝ている間に冷めてくると思います。
ご養生くださいね。おだいじに。
Posted by やすろー at 2015年05月31日 22:18
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