徒然と書いていこう

2016年04月11日

つわりの鍼灸治療

今日は妊娠初期のつわりについて書いてみます。

つわりは東洋医学では「水毒」の影響であると考えます。

なりやすい方は、体の中の水気が多い方。すこしポチャッとしたタイプの方に多く見られます。

腎虚という、もともと水を司る臓器である腎の臓が弱い方に最も多く発生します。

困ったことに、不妊症の方で最も多い体質ですから、妊娠されると多かれ少なかれ症状が出ます。

ですから、日常的に治療する機会が多いのですが、なかなか厄介です。

イメージとしては体内の水が濁っている感じです。

それで気持ち悪くなる。

ですから、腎を補うような治療を行います。

でも、妊娠すると赤ちゃんに腎気を取られますから、効果が長続きしないのが困りどころです。

妊娠初期は強い治療を行えない時期ですから、手技も繊細かつ微妙なものとなります。

脈診を頻繁にしながらになりますが、一日二日ぐらいは楽になるくらいで、また発症します。

もう一つは、脾虚タイプで、消化器系がもともと弱い方です。

何も食べられなくなるか、食欲が逆に増進してしまい、食べないといられなくなります。

このタイプは胃腸を整える治療で何とか治まっていきます。

それでも、もともとの弱さだけは何ともしがたいのが現状です。

鍼灸の効果は腎虚よりも比較的強くでます。

腎が強い場合の方はそれなりの治療ができるので、やりやすいともいえます。

最後に肝実という、肝の臓が強くなって出るタイプです。

このタイプは水とあまり関係ないので肝の臓を穏やかになるように治療することでかなりすっきりします。

もちろん強い治療はしませんが、間接的にいろいろなツボを配穴することにより、効果を出すことができます。

うまくいけば一回の治療で相当の効果が見込まれますが、イライラしたりして肝の臓を高ぶらせると元の木阿弥みになってしまいます。

個人的には一番やりやすいと思っています。

つわりには特効穴があり、そこにお灸をするといいのでご自宅でも勧めたりします。

ひとりひとりつわりの症状は違いますし、治療できる範囲も限られる妊娠初期ですが、何とか軽減できるように努めております。


でも…


つわりがあるというのは赤ちゃんがいるということです。

やっとつかんだ妊娠。

そう何度もあるチャンスではありません。

ですから、つわりも考えようによっては授かりものです。

つらい間は出産後の将来への不安も感じる暇はなくなります。

完全にないのもさみしいのではと思ったりします。


そして最後に。

つわりがない方。

このような人を見ていると本当に妊娠を喜び、お腹の中にいる幸せを絶えず感じている方が多いです。

この人はつわりがきついだろうという方には前もって言っておきますが、そんなものどこ吹く風です。

妊娠までの鍼灸治療で体質が良くなっているのかもしれませんが、幸福感こそが予防になるのでは?と思ったりもしています。

一方、つわりがない方はない方で、なんともないのが却って怖いというかたもいるくらいですから、ないのが良いとも限りません。

治療しながらよく迷うのですが、ちょっとあるくらいに収めるのが良いのかも。

せっかく妊娠したのですからね。

当院はつわりに対して、状況に応じて軽くはしますが治すことは難しい治療だと考えております。


posted by あけぼの at 22:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 不妊症と鍼灸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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