徒然と書いていこう

2017年05月16日

免疫系の改善と妊娠

先日体外受精がうまくいかなくて自然妊娠された方のことを考えています。

その方は30代後半でアトピー性皮膚炎がもともとあり、来院当時は顔面は赤みが強く、肘や足、お腹などに結構症状が出ていました。来院1か月前に体外受精を初めて試み、卵が育たなかった上に採卵も空砲でうまくいかず鍼灸をご希望されてきました。PCOがあり、AMH値も低く正直妊娠するまでは時間がかかるだろうと考えていました。

月経周期も不安定で34〜35日周期で慢性的な頭痛にも悩まされていました。

来院されて1カ月がたち頭痛はかなり改善され、あまり起きなくなりました。

そして鍼灸開始後2回目の月経が31日周期になりました。

それまでは鍼をしていてもアトピーは赤みが逆に強くなったり、額や頬が悪化しました。

2回目の月経が来てから顔もきれいになり赤みも引いていきました。

3回目の月経は38日周期と伸びました。月経血が黒くなったので心配されていましたが、何かの変化として見るか、悪いものが出たのかもしれないということでそのまま様子をみました。

しかし顔はどんどんきれいになっていき、目の周りや鼻の周囲がカサカサだったのが潤いが出てしっとりとしていきました。

4回目の月経は29日周期と標準的なものになりました。(本当は体外受精を再開しようとしていましたが、ご主人が奥様の体調がよくなることを喜び、もう少しタイミングで様子を見ようということになりました)

顔はますますきれいになり、首回りの一部がかゆさと赤みが残る程度になりました。腕や足、その他の部分のアトピーもほぼ消失しました(薬は使用していません)

そして高温期が15日続き、自己判定で陽性が出ました。

こうしてみると、4回目の月経まではアトピーは改善傾向の中にも悪化することがあり、身体の中がいろいろと変化していったのではないかと思われます。

それまでは月経も伸びたり縮んだりと排卵にも影響があったことがうかがえます。

そして、今まで妊娠しなかったのはアトピーというわかりやすい指標から、体内の自己免疫が不安定だったからかもしれません。

鍼灸で免疫の働きが調和することになり、ひょっとしたら今まで攻撃していたかもしれない受精卵を攻撃しなくなったのかもしれません。

どのような仕組みで調和されているか…

学会とかでいろいろな免疫に対する鍼灸の検討がされています。

聞いている限りはややこしい話ばかりでしたが、実体験の中でこれほどわかりやすい結果が出ると本当に驚きを隠せません。

東洋医学的にはアトピーはいろいろな見方(弁証論治といいます)をするのですが、一つの体質として見ていくことの大切さを痛感しました。

鍼灸治療開始後はアトピーも併せて良くなっていくことを念頭にしていましたが、ご来院して4カ月目での妊娠には、体質の変化には多少の時間がかかること、うまく変われば自然妊娠もありうること、そして体質を変えるための鍼の技術や、灸の使い方、治療間隔(今回は週に1回)などを今一度人によって検討することが必要と考え直す良い機会になりました(今までもやっていましたが、それ以上に、ということです^^;)

色々な身体の診方、経穴の使い方等々あるのですが、ここで書くと他の治療者に悪用、誤用されるといけませんので書きませんが、今回の結果は不妊症鍼灸の醍醐味を感じました。

当院は難しい状況の方が多くお越しになられます。

もっと楽したいなと思わないでもないですが、どちらかというと困難なことに立ち向かうことの方が面白味とやりがいを感じる自分がいるのも事実です。

明日はどんなドラマが生まれるのか。

日々楽しみながら、真剣に仕事ができる喜びに感謝です。

では今日はこの辺で。
posted by あけぼの at 23:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 不妊症と鍼灸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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