徒然と書いていこう

2017年08月16日

精神世界と鍼灸。

今日来た患者様とお話ししていて気になったこと。

精神世界と鍼灸。

相性はばっちりだと思います。

何故なら、心、精神と身体はつながっていてお互いに影響しあっているという考え方が東洋医学では古くから当たり前のように扱われていました。

そして今に至る。

のですが!

これはあくまで「精神状態」(喜怒哀楽)というわけ。「精神世界」とは違います。

鍼灸の古文書は論語のように「孔子、怪力神乱を語らず」というスタンスで、怪しげな力や幽霊・妖怪みたいなことには触れていません。あの世のことを考える前に、今をきちんと考えろ。「朝に道を聞かば夕べに死すとも可なり」という感じで、日々の健康に注意しましょうということです。

スピリチュアルは魂の世界の分野です。私も嫌いではありません。(むしろ好きです)

不妊症といわれる状態のとき、常に付きまとうのは「なぜ妊娠しない?」ということ。

原因をいくら考えても、いくら検査を受けても、鍼を受けても、漢方やサプリを飲んでも、うまくいかない。

そんな時に「精神世界」のほうへ目が行きます。僕だっていきますよ。

でも、まず簡単にそこに逃げ込まない。

鍼灸師だったら病気や妊娠しない原因を、過去生や霊的な事柄に求めることではなく、東洋医学の知識を磨かないと。

また、リアルの現代医学、高度生殖医療のこともしっかり頭に入れないと。

でないとお花畑の中で生きることになりますし、ちゃんと物理的な原因がある方への対処が遅れることになります。

赤ちゃん待ちの患者様はもっとリアルに苦しんでいます。

スピリチュアルなことなど患者様はとっくの昔にご存知です。苦しんでいますからちゃんと調べています。

医学的なことを適当にしておいて「そっちの世界」からのことばかり言ってはいけません。

すべてが物理的なものではないかもしれません。それは否定しません。どこかにあるだろうと思います。

患者様はともかく、治療者がそっちに逃げ込むのはいけません。本当に最後の最後の最後くらいです。

ちょうどいいときに妊娠されたな、と感じるときはあります。

でも、残念ながらうまくいかなかった人だっているのです。

うまくいかなかった人は天の国とやらで待っている赤ちゃんがいないのですか?

人気のある国があって行列しているぐらいなら、なぜ来ない?

本当に欲しがっていて、最後の一回にうまくいかなかった人の涙を見たことがありますか?

赤ちゃんを諦めることを選んだ人に「この人には待っている赤ちゃんがいなかったんだ」なんて思うのですか?

日々臨床していると、判定で陰性で落ち込んでいる人や、流産している人は当たり前のようにいますよ。

そういう「カミサマ」というのがいたら首根っこ掴んで引きずり出してきて、いま、目の前の方に赤ちゃんが授かれるように頼みたいことばかりです。

こころが落ちているときや、不条理を感じているときは精神世界の本には救われる気がします。

そういう意味では大好きです。良く読みます。(宗教はパスね)

でも、そっちよりも目の前のお身体。

お身体に影響しているだろう感情へのケア。

そのためには医学の知識と鍼灸の技術。

治療家としての誇りがあるのならば、ね。


雑感でした。
posted by あけぼの at 23:44| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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