徒然と書いていこう

2018年06月08日

全日本鍼灸学会で発表してきました。

何と今年の初ブログ!

年始の大雪に始まり、インフルエンザにかかり、あげくのはては網膜剥離という目の病気になり手術!

と、今年前半は災厄のフルコースだったのですが、今のところ平和と健康な日々を過ごせています。

ということで前半はあまり仕事にならず、身体を調整する意味で水曜日を休診とさせていただいております。


さて、

6月2日、3日と全日本鍼灸学会が大阪でありました。

日本中から鍼灸師が集まる学会で当院の不妊症データの報告をしてきました。(詳細はそのうち)

タイトルは「鍼灸介入下における体外受精の妊娠率の調査検討」−胚移植1周期あたりの妊娠率と累積妊娠率−

というお題でした。

昨年度、名古屋でも先行で似たような発表をしていますが、今回のは追加症例とバージョンアップ版です。ただ、持ち時間が少なかったのでもう少し見せたい部分と言いたい部分があったのは残念なところでした。

内容はその名の通り当院に来院する病院で体外受精を行っている患者様を対象にして、胚移植の前後1週間に鍼をした場合の妊娠率を出してみました。

おそらくこのブログ、同業の方も目を通すと思いますので今回の記事は読む人によっては賛否が分かれると思います。

色々なホームページに、妊娠率80%!(最近は減ったかも)などと書いてあって皆さま期待されると思います。

実際そんな数字はでません。

何故なら…ということを当院のデータから表現しました。

適正な妊娠率の算出方法ではなく、「良く見せよう!」という意識があると思われる治療院様には耳に痛い話だと思われました。

なぜなら、「結果が不明」という離脱患者のデータを除外すればするほど妊娠率は上がります。

高率の妊娠率は、妊娠数÷(今来ている人−消えた人)というデータになっていくのでそれは上がるはずでしょう。

適切な妊娠率は、妊娠数÷(今来ている人+消えた人)となるので、本当の意味での総数になります。

今回の発表ではその違いを両方並べることで適切な妊娠率とはどういうものか、ということを表現してみました。(数値等はそのうちね)

高率の妊娠率を出して「どうだ〜!うちは凄いやろ!」とか、「学会でこんなに鍼が効くことが証明されているんです!」と他人の論文や発表をネタにして患者様を勧誘されている先生はさぞかし残念だったと思います。というか、あらためましょうね。

不妊症をされている先生のホームページで気がかりなのは、「都合の悪いことを隠している」という点につきます。

妊娠率のみ表示➡母数が書いていない。(何人中、何人が妊娠したということ)これは…

症例数が少なすぎて表記できない!つまり、ほとんど患者さんが来ていないということです!

妊娠数のみ表示➡総来院者数が書いていない!(妊娠率が出せないということ)これは…
妊娠率が低すぎるので表記できない!患者さんがすぐ消えている!

という可能性があります。皆様よくよく注意してくださいね。騙されないように。極端な話、100人妊娠したとあっても1000人来ているかもですから。

すぐ患者さんが消える鍼灸院の先生は何かしらの問題を秘めています。もちろん当院も0ではないし大きなことは言えませんが、書けないレベルだとちょっと…ね。

集客がうまい治療院さんはそういう所がありますので気を付けましょう。えてして業界内での評判はよくありません。セミナーとか開いている先生でも注意が必要です。

ちゃんとしている先生のところは両方書いてあります。結果不明も含めた数値になっています。その辺も見どころだと思います。


さて、今回の発表はそういう高率な妊娠率への現実的なアプローチと、アンチテーゼが注目されていたみたいですが、実は他に真意がありました。

むしろ本意は…

「妊娠率の算出方法の統一」

です。

いまは各々の鍼灸師が自分の治療院の成績を自分の都合のよい数字になるように出しているようなのが現状です。

だから現実離れした妊娠率になる。

ある程度の算出方法のガイドラインを作って、それに基づいて結果を出す。

それには今回の胚移植一周期あたりの妊娠率の算出方法が現時点では一番わかりやすいと私は考えております。

もちろん、胚移植の方法が病院ごとに異なるので一概には言えませんが、結果がはっきりしていること、他者(医師)が判定していること、その期間の鍼灸介入がわかりやすいこと、という点があります。

そして、そうなれば多施設での結果を集合することもできます。膨大な数が期待できます。そうすれば一つのエビデンスに近づけると思います。

また、各鍼灸院の効果の差がわかります。成績の良い鍼灸院がわかります。

ということは、良い技術を集積できるということです。

そうなれば、鍼灸介入のより効果的な方法と妊娠率の向上が見込めるようになるかもしれません。

すると・・・

本当に鍼灸が不妊治療に良い影響を及ぼす!(もしくは逆もありうるが)ということが明らかになります。

また、ガイドラインにのっとらない妊娠率の信ぴょう性は下がるので、悪い鍼灸院が淘汰されることになります。

まじめにやっている先生が報われる!!

そういう世界が来ることを願い、今回の発表をしました。

発表時には宣伝力の高かったり、患者様がすぐ消えてしまう評判の悪い先生が何名かいました。

その方たちにはこの意味するところが届いたでしょうか?

望むらくは心に届いてやり直していただければ、と思い発表を終えました。


来年の鍼灸学会は名古屋です。

修行の地でもあり、準ホームなので、仲間とともに良い発表ができたらと思っています。

では、このへんで。


日々是好日


あけぼの鍼灸院 院長
posted by あけぼの at 22:55| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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